自己啓発書にはまっていたときの話
こんばんは
今回は私の黒歴史について赤裸々に書こうと思う。
私の若かりし頃、父が失業したことにより
家が貧困に陥った。
貧しい日々を送る中で、だんだんと私の心もおかしくなっていった。
当時受験浪人をしており働いていなかった私は、 たまにブックオフで100円の本を漁るのが趣味であった。
当時のような弱っている時期にブックオフに行ってしまったのが全ての間違いだった。
目に見える全ての現実から解放されたい。
そのような思いで手に取ったのはマーフィーの法則だった。
俗に言う「引き寄せの法則」というものの元ネタである。
一言で言うと「引き寄せの法則」とは、いいことも悪いことも、思ったことは実現するから、楽しくなりたきゃ楽しいことを、
成功したいなら成功することを考えればそれが実現するよというものだ。
当時の私は何も縋るものがなかった。
「人生を変える」「幸せになれる」
彼らが謳う文句に私は魅了された。
私も幸せになりたい、この状況から抜け出したいと。
そこから、私はブックオフで安い自己啓発本を買い漁ることになる。
その中でロンダ・バーンの「ザ・シークレット」みたいな引き寄せの法則の本や、
ポール・R・リーシィの「フォトリーディング」や苫米地英人の脳科学?みたいな「本当にできんのか?それ」的な本を読みまくった。
今思えば正直無駄な時間だった。
これらを読みまくった結果、受験勉強する時間が減り、大学にも落ちた。
幸せになろうとしてさらに不幸になるなんてアホだ。
結局楽して幸せになんてなれやしない。
本読んだからと幸せになんてなれやしない。
ほとんどの本の内容がポジティブの押し売りみたいな精神論ばかりで具体的な手段も何もない本ばかりだった。
この分野のだいたいの本は著者も成功したから本を書いたのではなく、
本を書いたから成功した人間ばかりだ。
仮に成功したとしてもその人にしか使えない本人の生存バイアスに満ちた内容だろう。
結局は自分に当てはまるかどうかわからない他人のエピソードではなく自分の過去から少しずつ改善するしかないのだ。
他人は他人、自分は自分だ。
不安で何も縋るものがないとき、都合の良い言葉しか耳に入らなくなる。
その状況の中で何が正しくて何が悪いのかを判断できることも強さの一つであると学んだ。
この類の本を読まなくなってからは、
自己啓発書が売れてしまうのは、不幸な人の方が多いから。
では、なぜ不幸な人の方が多いのかというと、個人の問題ではなくそれを放置する社会が悪いのではないかと思っている。
mossang