mossang’s blog

不動産業者に勤める発達障害者による雑記です。日常で思ったことや役に立てるような内容を書いていきたいと思います。

酪農は辛いよ

仕事辞めて一ヶ月たった八月。

私は酪農家さんのところで二週間ほど酪農のお仕事をさせてもらった。

なぜ酪農を選んだのか。

それは、昔から動物や自然が好きで、都市の喧騒から離れた田舎で働くということに憧れていたからである。

今思えば、不動産という職種にとても疲れていたのだと思う。

お客様への営業や職場の人間関係、何もかもが嫌になっていた。

コミュニケーションの少ない仕事は何があるのか。

そこで見つけたのが酪農の求人だった。

酪農の仕事は朝が早く夜が遅い。

まず、午前中の仕事であるが朝5時半ごろに牧場へつき、最初にすることは牛舎の掃除である。

前日の牛の食べ残しを集めたり、ふんを取りぞいたりする。

その後乳搾りを行い、牛たちの寝床である藁を敷き詰める作業を行う。

最後に牛に餌を与え、雑用を行い、午前中の作業は終わりである。

だいたい朝の10時ごろであった。

昼休みは長く、私のいた牧場では6時間ほどあった。

大型特殊免許を持っている人は昼間に畑仕事も行っているようだった。

次に午後の仕事である。

夕方4時半に赤ちゃんの牛の糞や尿で汚れた寝床の藁を入れ替える。

その後、成牛たちの糞等をバンクリーナーという機械に落とし、搾乳へと入る。

搾乳が終わると、牛たちへ餌をあげてその日の作業は終わりである。

全てが終わる頃には夜の8時となっている。

以上が酪農の仕事の1日の流れである。

酪農の仕事の何が辛かったかということであるが、複数点あるので、書いてゆきたい。

まず一つ目が力仕事であるということ。

やはり、酪農は肉体労働。どの仕事をするにしても、

一番大切なものは筋力である。

特に酷使したのは握力であった。

フォークを使うにしろ、スコップを使うにしろ、

何かを握って重いものを持つ仕事が多い.

たった二週間であったが、私の手は皮が厚くなったし、

両手の指が、バネ指になってしまった。

腰も日に日にイカれていくのを感じた。

二つ目に辛かったことが、朝早く夜遅い生活であるということ。

私は、発達障害を持ち、抑うつの傾向がある。

牧場に向かうのに朝4時に起き、仕事を終えて家に着くのが夜の9時、家事を終えて床に着くのが11時ごろであった。

酪農は体力勝負であり、私のような人間が疲労を取るには十分な睡眠が必要だ。

だが睡眠時間取れても6時間の環境では身も心も疲れが取れない。

特に仕事終わりにバーベキューがある日もあり、さらに夜遅くなった日はきつかった。

三つ目は、命を扱うという仕事であるということ。

酪農で扱うのは、牛であったり、馬であったり、鶏であったりと

相手が生きている。

だからこそ、彼らの機嫌次第では尻尾で顔を叩かれたり、私は経験しなかったが、蹴られたりすることもある。

言葉を話せない相手だからこそ、彼らの様子を見て体調を押し図ることも必要となる。

私は人間相手に苦労してるのにましてや言葉も話せない生き物相手にする仕事が務まるわけがなかった。

最後に

酪農の辛いことを色々書いていったが、牧場の人たちはとてもいい人ばかりだった。

人間関係でのストレスを感じることはなかった。

私は酪農には向いていなかったものの、良くしてもらえたことは忘れない。

相談に乗ってもらえたり、野菜とかもたくさんもらえたりバーベキューにも誘ってもらえたしね。

ただ、安易に酪農とか農業への憧れを持つことはお勧めしない。

肉体的にとても辛い作業ばかりで、憧れだけでは務まる仕事ではないのだ。

都市の喧騒に疲れたからと一次産業志望する前に一度立ち止まって考えてみるということが大切なのである。